ファミリー・コンステレーションは宗教?|よくある誤解とセラピーとしての本質について

「ファミリー・コンステレーションって、宗教っぽくないですか?」
「何かの団体に入らされたり、信仰を持たないといけないんですか?」

初めてこのセラピーを知った方から、そんなご質問を受けることがあります。

たしかに、ファミリー・コンステレーションは
「見えないつながり」「場に現れるものを感じる」「人形や配置を使う」といった特性があるため、
少し不思議な印象を持たれることもあるかもしれません。

でも、実際には特定の宗教や思想に基づいたものではありません。
ここでは、その理由を丁寧にお伝えしていきたいと思います。

 

なぜ「宗教っぽい」と感じられることがあるのか?

「宗教?」という印象を持たれる背景には、以下のような要素があります:

  • 目に見えないものを扱っている(無意識・家族のつながり)
  • 独特な言葉や考え方が使われる(“場に現れる”“システム”など)
  • セラピー中に涙が出たり、感情が大きく動くことがある

これらの体験は、一般的な会話やカウンセリングとは異なるため、
慣れていない方には“特別な儀式”のように映るかもしれません。

しかし、そうした感覚的な要素がある一方で、
ファミリー・コンステレーションは心理的な背景と理論に基づいたセラピー手法です。

 

実際にはどんなことをするの?

ファミリー・コンステレーションでは、個人セッションでは人形を、
グループセッションでは参加者を“家族の象徴”として配置しながら、
家族内の関係性や見えない影響を体感的に見ていきます。

宗教的な教義や信条を話したり、何かを信じることを強制されたりすることは一切ありません。

また、セッションの内容はあくまで“自分の心の気づき”を大切にするものであり、
外部からの指導や“正しさ”を押しつけるようなこともありません。

 

宗教とセラピーの違いとは?

宗教とセラピーの大きな違いのひとつは、

  • 宗教は「何を信じるか」「どう生きるか」を指し示す思想体系
  • セラピーは「自分の内側に気づき、自由に選ぶ」ことをサポートする方法

ファミリー・コンステレーションもまた、
誰かの信仰や価値観を押しつけるのではなく、
自分自身の中にある“答え”や“本来の感覚”に気づいていく場です。

 

ファミリー・コンステレーションが目指しているもの

このセラピーが大切にしているのは、「今ここ」に現れてくる感覚を信頼することです。
そして、その感覚をもとに、今までとは違う視点や解釈を得て、
より自由に、自分らしく生きていくためのサポートをします。

特定の価値観に縛られるのではなく、
“心の深い場所”にある無意識のパターンや家族の影響に気づくことで、
自分自身を取り戻していくためのアプローチです。

 

安心して受けていただくために

ファミリー・コンステレーションは、”直感的に””なんとなく”感じることを大切にしています。

もしあなたが、「なんとなく気になるけど、ちょっと不安」という気持ちを持っていたとしても、
それはとても自然なことです。

わたし自身も、初めて出会ったときには、
「何が起こるんだろう?」「よくわからないけど…大丈夫かな」と感じたことを覚えています。

でも、何度も体験するうちに、
「これは、自分の感覚と深くつながるための大切な時間なんだ」と思えるようになりました。

あなたが安心して、自分のペースで進んでいけるよう、
セッションでも無理なことをすることはありません。

必要なときに、必要なだけ。
ご自身のタイミングで、扉をノックしていただけたら嬉しいです。

 


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