組織や会社の問題がなぜか解決しないときに|ファミリー・コンステレーションの視点とは?
職場の雰囲気が悪い、チームがまとまらない、経営の方向性がぶれる——
そんな「組織や会社の問題」が、なぜか何度も繰り返されてしまうことはありませんか?
誰か一人が悪いわけではなく、対処してもまた別の問題が現れる。
そんなとき、表に見えている問題の奥に、「見えない関係性の構造」が作用している場合があります。
この記事では、そうした場の問題にアプローチできる
ファミリー・コンステレーション(家族の座)の視点をご紹介します。
「個人の問題」に見えるけれど、実は「場の構造」の問題かもしれない
ある社員が急に辞めた、部門間の連携がうまくいかない、新しいリーダーが定着しない——
こうした問題が何度も起きるとき、よくあるのは「個人の資質」や「能力不足」として捉えることです。
けれど、それだけでは説明できない“パターンの繰り返し”がある場合、その職場や組織全体に何らかの「構造上のゆがみ」があることが多いのです。
このような構造的な問題は、目に見えるようなマニュアルや制度では捉えづらく、
多くの場合「空気」「雰囲気」「なんとなくおかしい感じ」として感じ取られます。
ファミリー・コンステレーションが扱う「場の無意識」とは
ファミリー・コンステレーション(家族の座)では、家族だけでなく、組織や会社など「人が集まる場」の関係性を扱うこともできます。
一人ひとりの思いや行動ではなく、
その人がどの位置にいるのか?どんな“役割”を無意識に担わされているのか?を見ていくのが特徴です。
たとえば…
- チーム内でいつも「責任を抱え込みすぎる人」が出てくる
- 経営陣が代わるたびに内部トラブルが繰り返される
- 会社がなぜか「分裂」や「離反」を招きやすい体質にある
こうした現象の背後には、「創業者の影響」や「排除された社員の存在」「見えない忠誠心」など、組織や会社の歴史に起因する無意識のつながりが隠れていることがあります。
実際に扱えるテーマの一例
ファミリー・コンステレーションで見えてくるのは、単なる人間関係のもつれではなく、
組織や会社の“根っこ”にある構造や力学です。
以下のようなテーマが対象になります:
- リーダーが定着しない・責任を取る人がいつも孤立する
- 家族経営特有の葛藤(親子の確執・跡継ぎ問題)
- 創業者の思いや出来事が、今も無意識に影響している
- 「忠誠心」「犠牲」「排除」のパターンが続いている
これらは「見えない構造」だからこそ、通常のカウンセリングやコーチングでは届きにくい部分です。
しかし、ファミリー・コンステレーションの場で配置を通じて見ることで、関係性のバランスが明らかになり、変化の糸口が生まれてくるのです。
なぜ経営者やリーダーにおすすめなのか
経営者や組織のリーダーは、時に「無意識の全体像」に最も深く関わっている存在です。
責任感が強く、人の問題にも敏感だからこそ、
「何とかしなければ」と自分の努力で解決しようとしてしまいがちです。
でも、問題の根が“場の構造”にある場合、自分一人でどうにかしようとしても苦しくなるもの。
一人で抱えるのではなく、場に現れている構造そのものを“見る”ことで、
その人自身の負担も大きく軽減されることがあります。
まずは個人セッションから始めてみませんか?
組織や会社の問題にコンステレーションを活用する場合、
最初は経営者やキーパーソンが個人セッションで関係性を見てみるところから始まります。
場に配置してみることで、頭で考えていた問題とは別の“構造的なズレ”が見えてくることも多くあります。
「なぜ、うまくいかないのか?」「なぜ、自分ばかり背負ってしまうのか?」
そんな問いを抱えているなら、ファミリー・コンステレーションという方法が
意外な視点からヒントを与えてくれるかもしれません。
まずはお気軽にご相談ください。