性格の悩み|いつも迷う、決められない、選択できない
性格の悩み|いつも迷う、決められない、選択できない
【アダルトチルドレン・うつ・対人恐怖症・愛着障害~人間関係専門の心理カウンセリングルーム(神戸・京都・大阪・東京)】の心理カウンセラー中田です。
今回のテーマは、”いつも迷う、決められない、選択できない、などで困っている方に”です。
決められない、迷いすぎる
”決めることが苦手、いつも迷いすぎて決められない”、という方がいらっしゃいます。
例えば、買い物でどっちを買うか、レストランで何を食べるか、旅行の行き先、集まりへの参加不参加、などに始まり、もう少し大きな選択では、どんな仕事をするか、この役割を引き受けるかどうか、この人と結婚していいのかどうか、など・・。
何かを選択する時に、比較的すぐに決められる人とと、迷いに迷って、なかなか決められない人がいます。決められないまま、ずっと放っておく方もいらっしゃいますね。
この悩みを持っておられる方は、ご本人さまは、「自分で決められない」「考えられない」ということを自覚していて、苦しまれておられるケースも多いのです。
決められない時、何が起きているのでしょう
迷いすぎて、決められない時、私たちの心の中では何が起きているのでしょうか?
ここは人それぞれで、様々な心の動きがあり、また、それらが絡み合ったりしているものですが、ここでは、いくつかの代表的な心理メカニズムを書いてみます。
〇自分の欲しいもの(自分の欲求)が分からなくなっている。
〇周りとのバランスを考えすぎている。他者優先。自分の気持ちを優先できない。
〇自分は、決められない・考えられない人間だと思っている。
〇損をしたくない。失敗したくない。間違いたくない。失敗が怖い。
〇選択の責任を取りたくない(自分の選択の責任を取れない。)
など
それぞれについて、少し詳しく説明します。
決められない・決断できないパターン
〇自分の欲しいもの(自分の欲求)が分からなくなっている。
自分の欲求を抑圧しすぎてきた人に、このような傾向が見られることがあります。特に幼少期からの環境や人間関係(親子関係含む)の中で、様々な事情があって、自分の本当の気持ち、本当に望んでいることを抑えて、なかったものにしてきた場合などです。
〇周りとのバランスを考えすぎている。他者優先。自分の気持ちを優先できない。
アダルトチルドレンの典型的な形の一つとも言えます。
幼少期から、子どもらしくいられなかった人たちです。養育者や環境の影響などから、子どもなのに、心理的に”大人”でいなくては居られなかったなど、辛い状況にいたために、子どもの頃から、周囲に気を遣い、周囲の反応にいつも意識を向けて、時にバランスを取ったり、自分より他人を優先したり、親を助けたりしてきた人に、”周りとのバランスを考えすぎている。他者優先。自分の気持ちを優先できない。”という状況が起こりがちです。
〇自分は、決められない・考えられない人間だと思っている。
これは、自分で自分のことを「私は決められない・考えられない人間だ」と思いこんでしまっている、ということです。
自分はそういう人間なんだ。と自分のことを無意識に決めつけてしまっている(思い込んでしまっている)のです。
もちろん、そのような思い込みを持つようになったのには、訳があります。
その訳というのは、人それぞれの部分になりますが、よくあるのは、他人からそのような強いメッセージを受けた場合などに、刷り込まれる場合があります。
例えば、尊敬している先生から、そう言って注意されたとか、
または、子どもの時に親が先回りして全部決めてしまったとか。そうすると、子どもとしては、「自分は何もできない、決められない」と思うようになってしまうことがあるのです。
〇損をしたくない。失敗したくない。間違いたくない。失敗が怖い。
「少しでも良い結果を欲しい、損したくない、失敗したくない」と思うのは、多くの人がある意味当たり前に思うことだと思います。
誰も「損したい、失敗したい」とは思わないですもんね。
ただ、この「損したくない、失敗したくない」気持ちがとても強い人がいます。
恐怖感・不安感が強いとも言えます。
うまく行かなかった時、失敗した時、損した時、選択を間違った時が怖くて・・不安で・・ということです。
そのような状況に耐えきれない。そのような状態が怖い、不安が強いのです。
安心感がない。欠乏感が強いとも言えます。
〇選択の責任を取りたくない(自分の選択の責任を取れない。)
これも、”損をしたくない。失敗したくない。失敗が怖い。”と似ている状態とも言えます。
選択を間違った時、嫌な結果になった時、失敗した時に、その結果を自分で引き受けることができないという状態です。
その時の辛さ、苦しさ、重さに耐えられない心理状態とも言えるかもしれません。
だから、そのような悪い結果になることが怖くて、それを避けるために、”決断できない、決められない”となっているケースです。
選択の結果を自分が引き受ける、選択の責任を自分が受けとめる、という力ができれることで、好転へ向かっていきます。
ただし、「引き受けられない」という状態になっているのには、ここにも大切な理由があるので、そこは大切に扱っていく必要があります。
甘えているとか、精神的に子どもだとか、という一言で片づけてしまえることではありません。
自分で決められる、選択できるようになるには
自分で決められる、選択できるようになる、ということは、
”自分の人生の主導権を自分自身に取り戻す”ということでもあります。
良い結果も悪い結果も、すべて自分の選択の結果、「自分」の責任。
このことが心から腑に落ちたなら、あなたの心は、もっと自由になっていくことでしょう。
自由と言うのは、「自分の責任を持てたら、自由になれる」、とも言えます。自由と責任はセットなのです。
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