人間関係の問題|「言わないでも分かってほしい」では人間関係がうまくいかない
人間関係の問題|「言わないでも分かってほしい」では人間関係がうまくいかない
アダルトチルドレン・うつ・対人恐怖症・愛着障害~人間関係専門の心理カウンセリングルーム(神戸・京都・大阪 / 東京)の心理カウンセラー中田です。
今日のテーマは、”人間関係の問題|「言わないでも分かってほしい」では人間関係がうまくいかない”です。
言わないでも分かってほしい
これは、コミュニケーションがうまくいかない方に、とても多いのです。
「言わないでも察してほしい」
「言わないでも、分かってくれるだろう」
など思っていて、
自分からは発信しない。要求を伝えない。希望を伝えない。お願いをしない。
相手が察してくれて、相手から動いてくれるのを待っている体勢。
そして、
「それぐらい黙っていても気付くのが当たり前だろう」
と思っていることが多い。
さらに、分かってくれない、気づいてくれない相手を責める というケースも多いです。
具体的には、このような感じになります。
自分からは要求を発信していないのに、
自分なりの基準で「何も言わなくても、それぐらいのこと分かってくれて当たり前だろう」と考えていて、
それで、何も分かってくれない、気づいてくれない相手を「全然分かってくれない」と責める。
というパターンです。
言わないでも分かってほしい が通じるのは・・
言わないでも分かってほしい が通じるのは、幼少期の親子関係だけなんです。
幼少期の親子関係に限っては、親が子に無償の愛を注ぐ関係。
幼少期は、親が先回りして、何でもやってあげる時期があります。その時期はそれでいいのです。
子どもは何もしないで、親からの無条件の愛を十分に受け取ったらいい時期です。
ただし、残念ながら、それは幼少期の親子関係でのみ通用するコミュニケーションです。
黙っていても妻がやってくれると甘えている夫の図
特に少し前までの日本では
「黙っていても、妻が察して先回りしてやってくれると、甘えている夫の図」
というのが、わりと標準的であったかと思います。
実は、これは正しいコミュニケーションではありません。
夫が妻に甘えているとも言えます。
対等な大人のコミュニケーションでは、「黙っているのに、相手から察してもらえて、相手が先回りして思い通りにやってくれる」ということは、ありえません。
「自分の要求(ニーズ)は言葉でちゃんと伝えないと、相手には伝わらない」
のが、当たり前なのです。
あなたと相手は別々の人間ですから。
相手は、あなたが考えているのと同じように考えているわけではありません。
“黙っていても分かってほしい”人には、ある特徴があります
“黙っていても分かってほしい”人に、よく見られる共通した特徴があります。
それは、幼少期の親子間のコミュニケーションがうまくいっていなかった、という点です。
例えば、お母さんが話をしっかり聞いてくれなかった。
何かを言うとすぐに怒られたり、お母さんなりの解釈で子どもの話を聴けていなかったり、、「受けとめてくれない」状態ならば、
子どもは、それ以上話しずらくなります。
これは一例ですが、”黙っていても分かってほしい”人には、このような共通点がいくつか見られます。
「大人になってからも、幼少期の親子関係のコミュニケーションをしようとしている」なんて、恥ずかしいとか、自分はダメだとか、そういうことではありません。
ちゃんと、それにはそれなりの事情があったのです。
けして、自分を責めたり、失望したりしないでくださいね。
黙っていても分かってほしいではうまくいかない
「黙っていても分かってほしい」ではうまくいかないということに、まずは気づいていく必要があります。
ですが、ここがなかなか受け入れられない、つまり、心から理解できない場合もよく見られます。
いくらアドバイスされても、たとえ専門家から言われても、本当の意味で”分かった”という状態にはならない方は多いです。
”アドバイスを聞いただけでは分からない、腑に落ちない、納得できない” ということは、本当はとても多いのです。”分かったつもりで、本当の意味では分かっていない”(心底、腑に落ちていない)という状況も多いです。
でも、それは当然です。特に、これまで頑張ってきた人ほど、他人のアドバイスなんて、そんな簡単に受け入れられませんね。。
それほど、”全部自力でやってきた、頑張って来られた”ということなんです。
ですので、そんな時はやはり、アドバイスを受ける(本やブログを読む、なども含む)のではなく、心理カウンセリング/セラピーの中で、体験して理解していくということが、とても効果的です。これをやれば、ちゃんと腑に落ちて、自分のものになります。
さらに、カウンセリングの中では、”黙っていても分かってほしい”の根本原因を癒して変えていきます。
そして、次の段階として、楽な(正しい)コミュニケーションのリハーサル(練習)のようなものも、必要な場合は行っていきます。
ここは仕上げの最終段階になります。それよりも前に、もっと大事なのは、根本原因を癒すほうですから。
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