人間関係|ビジネスライク、社交辞令が悪いとは限らない
人間関係|ビジネスライク、社交辞令が悪いとは限らない
【アダルトチルドレン・うつ・対人恐怖症・愛着障害~人間関係専門の心理カウンセリングルーム(神戸・京都・大阪・東京)】の心理カウンセラー中田です。
今回のテーマは、”人間関係|ビジネスライク、社交辞令が悪いとは限らない”です。
相手によって変わる関係性
人間関係には、様々な関係性がありますね。
家族、親子、夫婦、恋愛、男女、友人、知人、先輩後輩、先生生徒、上司部下、職場、ママ友、嫁姑など、本当に沢山の関係性があります。
関係性によって、つながりの深さも様々ですし、相手に求めるもの・期待するものも様々ですし、コミュニケーションのやり方も変わってきますね。
すべての人間関係で、同じやり方をしようとしたら、なかなかうまくいきません。
どういうことかと言うと、例えば、すべての人と同じぐらい親しくなろうとしたり、すべての人に同じようなレベルの関係性を期待していたり、または、すべての人に同じように平等に接しようとしていたら、なかなか心地よい人間関係にはなれないでしょう。
人間関係に、差はあっていい
人間関係に悩む人は、誰からも同じように好かれようとしたり、誰からもいい人と思われるように、誰ともおなじぐらい円満なコミュニケーションを取れるようになろうとしたり、誰ともすぐに仲良くなろうとしたり、誰とも同じぐらい深くつながろうとしたり、誰にも同じぐらい親切にしようと頑張ったり・・
そういうことをしがちです。これでは、心地よい人間関係にはなかなかなりにくいかもしれません。
差は、あっていいんです。相手によって、差があるのは自然なことです。
例えば、初対面とか数回会う間に、「この人とは気が合いそう。この人とは仲良くなれそう。」と、人は思うでしょうし、
「この人とは気持ち通じやすい、この人とは気が合う、話していて楽しい」ということも、当然あるでしょう。
相手によって差はあります。人間関係に相性ってあります。それは自然なことですね。
だから、どれぐらいの付き合いをするのかも、相手によって違ってくるのは、本当は自然なことなんです。
人付き合いが上手な人(人間関係を楽にこなしている人)は、これを自然にしています。心の中での線引きを自然に設けています。
例えば、
会社の人とは、ここまでの付き合いしかしない。
会社の中でも、この人とはここまでの付き合いをする。
飲みに行っても、この話はしない。これ以上のことは話さない。とちゃんと決めている。
中学からの親友とはここまで付き合う。でも、たとえ親友でも、このラインは超えない。
このような、自分の心の中での線引きが設けられています。境界線がはっきりしています。
心の中で境界線がしっかりあって、自分の安全を十分守れているのです。
だからこそ、表現・行動としては、人に適度に近く親しく接することができたり、どんな人にも友好的に近づいていけるのです。
ただ、ここは誤解される方がいらっしゃるのですが、”線引き・境界線をきっちりしたら良い”といっても、「言い方とか表現」は、多少調節するほうが人間関係は円満かもしれません^^
怖く厳しく冷たく表現しすぎると、驚かれますので。
線引き・境界線は自分を守るためのものですから。相手を驚かせたり不快にさせたいわけではないですもんね。
目的・ニーズによって変わる人間関係
また、相性だけでなく、その時の目的・ニーズによっても人間関係は変わります。
”この場では”、”今は”、こういう関係性を求めている、というようなことです。
例えば、「あることを学び習得する」という目的で行った場所では、友達作りが一番の目的ではなく、居場所作りが一番の狙いではない。むしろ、ビジネスライクな大人の人間関係の中で、一番の目的である「学びの習得」の方に集中したい。
という場合などです。
そういう場合は、人間関係の相性とか好き嫌いは二の次とも言えるわけで、誰とも程よく楽しく付き合っていって、学びやすい場になるといいなということで、そういった人間関係を作っていくこともできるでしょう。
そういう場合は、ビジネスライクな大人の人間関係というのは、とてもやりやすいし、ある意味楽なコミュニケーションスタイルになります。
ビジネスライクや社交辞令って、冷たい感じがするし、つながりが薄いからダメでしょ、と一見思われがちですが、いつもそうとは限りません。
状況によっては、大切な人間関係のやり方の一つです。
ビジネスライクな人間関係にも良い点は沢山あります。
特に、何かの目的があって、目的に向かって進めていきたいような場では、
「ルールを設ける。細かく説明する。ニーズをきちんと伝え合う。納得いくまでちゃんと話し合う。全員の共通認識にする。」などで、必要以上に近すぎない人間関係になることで、誤解を生みやすいコミュニケーションが少なくなるかもしれません。
そういった、一見ドライなような距離のあるようなやり取りで始まった人間関係も、続いていけば、(むしろ、続いていきやすいし)、また新しい関係性や深いつながりを生むことができると思います。
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