トラウマの影響|人間関係の悩み~対人恐怖症、視線が怖いなど

 

トラウマの影響|人間関係の悩み~対人恐怖症、視線が怖いなど

アダルトチルドレン・うつ・対人恐怖症・愛着障害~人間関係専門の心理カウンセリングルーム(神戸・京都・大阪・東京)の心理カウンセラー中田です。

今回の記事は、”トラウマの影響|人間関係の悩み~人が怖い、視線が怖いなど”です。

 

緊張、対人恐怖の原因が『トラウマ体験』の場合

”人前で緊張する、人が怖い” ”視線が怖い” ”人と居ると安心できない” などの悩みの原因は、様々な要因が考えられますが、その中で今日はトラウマについてです。

トラウマが、これらの悩みのベースにある場合もあります。

 

過去に体験した、とてもショックな出来事など、心に大きなインパクトを与える体験をしたことが、解消されることなく、その後もずっと心に残り続けた場合、トラウマとなります。

トラウマは心的外傷後ストレス障害とも呼ばれています。

 

トラウマは大きく2つ分けると、

・突発的・短期間の出来事(事故、事件など)によるトラウマと、

・長期的な恐怖体験の積み重ねによるトラウマ(幼少期の家庭内での虐待など)

があります。

 

いずれにしても、心と脳が大きなダメージを受け、そのまま残っている状態ですと、

似たような状況になると、パニックやPTSDといったコントロール不能な状態になり、苦しくなります。

脳や身体の自動反応が起こり、状態がひどい場合は、心身ともにコントロールできにくい、とても辛い状態になる場合もあります。

また、疲れやすかったり、人の視線が怖かったり、人が怖いと感じたり、人間関係が苦手だったり、なぜか分からないけれど、できれば人に接したくない、常に不安、安心感がない、睡眠の異常、いつも不安、落ち着かない、感情のコントロールができない、といった問題が出てくる場合もあります。

 

突発的・短期の出来事によるトラウマ

まず、突発的・短期間の恐怖体験(事故、事件など)によるトラウマについてです。

地震などの天災、事故、事件の目撃、性被害、いじめ、などの突発的な(短期的な)恐怖体験によるものです。

 

もう済んだことだし、ずっと昔のことだし、1回の出来事だし、といって「大丈夫だ」と無理して自分を納得させようとしないでいいんです。

大事なことなので、大切にしてあげて、ちゃんと見てあげることが必要です。

たった1回の出来事だったとしても、その恐怖体験が心の奥で固まったままになっているとしたら、何年経ってもその悪影響は消えないのです。

逆に、似たような恐怖体験が繰り返されて、トラウマ体験を重ねてしまうケースも見られます。

自力で克服しようと努力して、ますますトラウマ体験の上書きをしてしまっているケースもあります。

 

例えば、小学校、中学校などでのいじめられた体験は、とても辛い体験です。

クライアントさんご本人は、「昔のことだから・・」「子どものやったことだし、仕方ないかな・・」「もうあまり覚えていないんです・・」「いじめといっても、少し無視されただけですし・・」

など「大丈夫です」「平気です」といった感じのことを言われたりするのですが、

ご本人の心の奥には、当時の傷ついた気持ち、悲しかった気持ち、怖かった気持ちなどの感情たちが、強く刻み込まれている場合は多いです。

子どもの頃の”いじめ”の傷は、想像以上に大きく、今の大人になった自分にも、影響を与え続けている場合は、とてもよく見られます。

 

また、幼少期の性被害も時々見られるケースです。

こちらも「そこまでおおごとにはならなかったから・・」「そんなに気にしなくても大丈夫だろう」などと、なかったことにしようとしておられる場合もあるのですが、

子どもの心は、想像以上に怖さを感じて、固まっていたりするのです。

そして、トラウマとなって心の奥に残り続けてるのです。

 

その他のケースも含めて、いずれにしても

「昔のことだし」「たいしたことないと思うし」「仕方ない」、「もう忘れた」と、無理矢理自分を納得させてしまわないでくださいね。

カウンセリングの場だけで、安全の範囲の中で、少しずつゆっくり見ていくことで、大きく変化が起こる場合が多いですので。

 

長期的な恐怖体験によるトラウマ

長期的な恐怖体験の積み重ねによるトラウマについてです。

長期に渡って受けてきたトラウマ体験は、たとえそれが、一見目立つような大きな出来事ではなかったとしても、心が繰り返し傷つき体験や恐怖体験を受け続けることで、その蓄積の結果、とても大きなダメージになって複雑なトラウマとなってしまう場合もあります。

また、一見目立つような大きな出来事ではなかったり、大人になった今振り返れば、そんなに大したことではなかったと思うようなことだとしても、その当時の自分にとっては、とても大きなダメージであったということは多いです。

本当の所を一番分かるのは”自分”ですので、自分の感覚を大切にしてあげましょう。

 

また、それが子どもの頃の出来事であったとしたら、子どもの小さな弱い心にとっては、私たち大人が想像するよりずっと怖かったり、傷ついたりするのですね。

 

長期的な恐怖体験の積み重ねによるトラウマは、「幼少期に親から」というケースはやはり多いです。

ある意味、分かりやすいケースとも言える”身体的虐待” のみならず、目には見えない言葉や態度による”精神的虐待”の影響もとても大きいものです。また、ネグレクトもトラウマになりえます。

まだ親との関係や家庭内の環境が「すべて」とも言える幼い子どもにとっては、親からの言動の影響はとても大きいものです。

 

大人になってからの失敗・挫折体験などのトラウマ

「幼少期には、特に問題がないと思います。親が厳しかったわけでもないし、いじめられた経験もないし、幼少期はうまく行っていたんです。

それが、大学生、社会人になった辺りから、ひどい出来事が立て続けに起こりました。」

そんなケースもあります。

例えば、過保護、心配性の親の元で、安全に守られて育ったり、

または、ご本人の優秀さとか人並み以上の努力・頑張りなどによって、

社会に出るまでは、「優秀な人」「できる子」として、皆から認められてきた。

それが、社会に出たら、今までのようにはいかない状況にぶつかることも多いでしょう。

そのような時に、これまで失敗体験や挫折体験がない人にとっては、大きなショック・ダメージを受けてしまう場合もあります。

このように、トラウマといっても様々なものがあります。

お一人お一人で状況は異なりますが、いずれにしても、ご本人様が過去に恐怖体験や深く傷ついた体験があってトラウマとなっているのなら、そこを大切に見ていきます。

体験の重い軽いは関係ありません。その当時のご本人様にとって、どれだけのダメージだったのかというのが大切ですので。

状況はケースバイケースになりますので、カウンセリングで詳しくお話をうかがって進めていきます。

 

トラウマによってできる思い込み

トラウマによってできる”思い込み”は、根深いものになります。

恐怖体験とともに、心の深いところに刻み込まれた信念とも言えるのです。

例えば、

人は怖いものだ、他人は攻撃してくる、

人と居ると安心できない、常に警戒していないといけない

人に近づくと危険だ、人は自分を傷つける、

などの、思い込みを作り、その思い込みを当たり前の基準として、生きていくことになりかねません。

そうなると、その人生はとても厳しく辛い道になりかねません。

 

トラウマへの心理カウンセリング

トラウマの心理カウンセリングは、恐怖で固まった心の奥の部分を解除していきます。

「凍りついたものを溶かしていく」というイメージでしょうか。

トラウマ体験の上書きにならないように気を付けながら、安全に少しずつ進めていくことはとても大切です。

言語化が難しいことや、思い出せないことを、無理に表現しなくても大丈夫なような安全な方法で進めていきます。

一般的に、長期的トラウマのカウンセリングは、何回かの継続カウンセリングの継続が必要になる場合が多いですが、一方で、突発的・短期的トラウマの方は、数回のカウンセリングで大きな変化を得られるケースもよく見られます。

 

これまで、長い間、フラッシュバックなどで苦しんでこられたトラウマが、わずか数回のカウンセリングで軽くなるというのは、とても素晴らしいことだと思います。

トラウマが軽くなったら、これまで制限されていたことができるようになったり、いつも重く暗い気持ちで暮らしていたのが、軽い明るい気分になり、生きやすくなったり・・自由が増えることでしょう。

ぜひ皆さんも、そんな素晴らしい日々を取り戻しに来てください。

 

 

 

●カウンセリングルームの営業時間・場所・連絡先

 

営業時間:10:00~22:00
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