人間関係|あの人とは分かり合えない、全然わかってくれないと思う時

 

人間関係|あの人とは分かり合えない、全然わかってくれないと思う時

【アダルトチルドレン・うつ・対人恐怖症・愛着障害~人間関係専門の心理カウンセリングルーム(神戸・京都・大阪・東京)】の心理カウンセラー中田です。

今回のテーマは、”人間関係|あの人とは分かり合えない、全然わかってくれないと思う時”です。

 

あの人とは分かり合えない、全然わかってくれない

うまくいかない人間関係の一つは、相手に期待していることと、相手がしてくれること(期待に応えてくれること)のギャップが大きい時に生じます。

「期待しているのに、それをしてくれない」

「私のこと、全然わかってくれない」

だから、もう「嫌い」「あの人とは合わない」となってしまうパターンです。

 

こうなってしまうのは、相手と少し親しくなったり、関係性が近くなった時などに

「親しいし、言わなくても分かってくれるはずだ」

「気持ち通じ合ってるし、私のこと、だいたい理解してくれているはずだ」

と思ってしまったりすると、現れやすいでしょう。

 

「いちいち説明しなくても、分かるよね?こんなに親しい関係だし。分かり合えてるよね?」

「(言わなくても)気持ち通じ合ってるよね?」

「私の考えてること、すぐ分かるよね?」

のような感覚になってしまうのかもしれません。

 

「言わないでも、察してもらえるはず。」と期待しているいうことでもあり、

これは、”親子の人間関係”のやり方と言われたりします。しかも、”幼少期の”親子関係のやり方です。

つまり、幼少期の親子関係でならそれでいいけれど、大人同士の人間関係では、このやり方では難しいということです。

 

 

すべてを分かり合えるわけではない

以下のことを思い出してください。

”人はみんな違う。同じ部分や似ている部分はあるけれど、全部がそうじゃない。むしろ、違う部分の方が多いのが普通。”ということ。

”人と人とは、気持ちのすべてを分かり合えるわけではない”ということ。むしろ、分かり合える部分の方が少ないのではないでしょうか。

 

人と人は気持ちが通じ合える、分かり合える、というのは確かにそう。

ただ、それは気持ちの”全部”じゃない。通じ合えるのは、気持ちの一部。

残酷かもしれないけど、これが事実でしょう。

 

もちろん、相手によっては、

この人とは、気持ち・考え方全体の50%ぐらいは理解しあえるとか、

この件についての考え方・感じ方はほぼ同じだとか、かなり似ているとか、

この人とは、共通点が多くて、いろんなことがすぐに分かり合えるとか、(それは、相手のまたはお互いのコミュニケーション能力の高さによる場合もあります)

ということはありますよね。

 

忘れないでいたいのは、

「ある部分は分かり合える。一方で、ある部分は分かり合えない。」というように、

「○○の部分については」という見方です。

 

この「部分で分けて見る」というのを忘れてしまって、全部ひとまとめに見てしまって、

「あの人はいつも私(のすべて)に賛同してくれる」「あの人は私の気持ちを全部分かってるはず」「あの人と私はいつも同じ気持ちだ」「あの人とすべてを分かり合える」などと誤解してしまうと、それはほぼあり得ないことなので、大変なことになります。。

相手への期待がとても大きくなってしまい、でも、その期待にすべて答えてもらえるわけではないので、そうなると、とても辛くなりますね。

 

大人同士のコミュニケーション

幼少期の親子関係には、子どもが何も言わなくても、お母さんの方から声をかけてくれたり、お母さんが察してくれて、手を差し伸べてくれるという時期があります。

ただ、大人になってからの人間関係で、これをするのは無理があります。

何も言わなくても、察してもらえて、助けてもらえることは、通常なかなかありません。

 

むしろ、大人であり、他人である一個人に対して、何も頼まれていないのに、勝手に察してやってあげたり、先回りして手を差し伸べたりする方が、失礼に当たるとも言えるでしょう。

相手を子ども扱いしているとも言えます。相手に、力がない、非力だと言っているようなものです。相手を尊重していないとも言えるのです。

*ここは状況によります。すべての場合ではありません。

 

幼少期の満たされなかった心を癒す

といっても、「言わなくても分かってほしい」「察してほしい」という気持ちになってしまう人が悪いということではありません。

そうなるには、そうなる理由がちゃんとあるのです。

例えば、幼少期に親子関係の中で、十分に満たされていないものがある場合、十分に子どもらしくいられなかった場合などに、このような状態になることがあります。

それは、ご本人が悪いというわけではありませんよね。(といっても、親が悪いというわけでもない場合もあります。ここは個人個人違う所です)

 

心理セラピーなどで、幼少期に満たされなかった心を癒し満たしていくことで、多くの場合、状況は改善に向かっていきます。

 

 

 

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