感情を感じられない・自分の気持ちが分からないあなたへ|その心理的な背景とは

「感情を感じられない」というご相談をいただくことが時々あります。

自分の気持ちが分からない。何を感じているのか分からない。

泣きたいはずなのに涙が出ない。

嬉しいことがあっても、心が動かない。

そんなふうに「感情が感じられない」状態に、違和感やしんどさを感じておられます。

 

なんかしっくりしない、違和感がずっとある。

自分と感情が一致していないようなしんどい感覚。

まるで心に穴が開いたような感覚。

つかみどころのないフワフワ、モヤモヤした状態。

そんな方もいらっしゃいます。

それはしんどいですよね。。

 

それは決して「あなたがおかしい」からではありません。

この記事では、

・感情を感じられない…となる心理的なメカニズム

・その背後にある「感情の麻痺」とは何か

・再び感情を感じるためのアプローチ

を、現場でのカウンセリング経験豊富な専門家の視点からご紹介していきます。

 

「感情を感じられない」というご相談

「感情が感じられない」「感情がわからない」という悩みを訴えてこられる方たちは、こんなようなお話をされることが多いです。

・自分の気持ちを聞かれると、うまく表現できない。他者にうまく説明できない

・何が悲しいのか、何が嬉しいのか、自分でもよく分からない。

・過去のつらい出来事を語るときも、淡々としてしまう

・感情が湧き上がってこないことに、罪悪感や不安がある

など…

そして、「感情を感じられていないから、自分はダメだ」といったお話をされる方が多いです。

「感情をもっとちゃんと感じないとダメだ」「もっと感情を感じられるようになりたい」というふうに言われる方も多いのです。

 

カウンセラーの視点から感情を見ると…

上記のようにご相談に来られる人たちのカウンセリング/コーチングをしていくと、

ご相談者さん達は、けして「感情をまったく感じていない」というわけではないのです。ほとんどの場合。

セッションの中でお話している分には、感情をわりと普通に(標準的な程度には)感じられているように、こちらからは見える方もいらっしゃいます。

ですが、彼ら彼女らが言っているのは、そういう話ではないのです。

ご本人にとっては、「感情に関して、違和感がある」のです。

「感情を感じられているという感じがしない」のです。

「なんか…しっくり来ない」「心がフワフワする、スカスカする」のように、なっているのです。

自分でもとらえようのない違和感をずっと持ち続けているわけで、それはしんどいですよね。

 

感情を感じていないわけではないのですが、感情をうまく処理できていない、という状態の方も多いです。

または、自分にとって得意な感情は感じられる実感があるけど、苦手な感情をうまく感じられない…という方もいらっしゃいます。

 

こうした状態になるには、過去、多くの場合は子どもの頃に“心を止めざるを得なかった”何かがあったのかもしれません。

そうして、ずっと心を閉じ気味で生きてきたのかもしれません。

そうすると、感情を感じることに慣れていなかったり、ちょっと浅かったり、感じる時間が短かったり…いろんな形で違和感が出てくるかもしれません。。

ですが、その背景には、心を守るための「感情のシャットダウン」=防衛反応があったりするのです。

 

中には、感情ではなくて別の問題の場合も…

少し付け加えると、上記のように、本当に「感情を感じること」がちょっと苦手な方もいらっしゃるし、

中には、実はそうじゃなくて、別のテーマ・課題である場合もあります。

心理学などに興味がある方、または最近はビジネス系や自己啓発系コーチング業界でも「感情を感じましょう」といったことを言う人は増えているようです。

そいうった端的にまとめた言葉やブログや短くまとめた無料動画を見て、「自分は、そんなふうにできていない」という思い込みをしてしまう人も結構いらっしゃるように思います。。

 

ただ、感情を感じるとはどういうことかを”言葉で”説明するのは、結構難しいというか、ある程度の時間はかかるので、

ちょっとした短い文章や短い動画などを見て、「多分こういうことだろう」と自分なりの理解をして、「自分はできていない。自分はダメだ」と思ってしまうのは、なんだかなあ・・・と微妙な心境になります、私は。

発信者も、悪気があってそういう端的な発信をしているわけではないのでしょうが…。「ううむ…悩」と思うことがあります。

 

で、このような場合は、クライアントさんが「感情を感じられない」がテーマというよりは、クライアントさんが「自分はできてるんだろうか…」「自分はまだまだ足りない」などと感じている部分、がテーマとも言えます。

自分軸、自己信頼、自信、考えすぎるなどの部分です。

 

では、このページでは、話を「感情が感じられない」に戻して、以下の話を続けますね。

なぜ感情を感じられなくなるのか?

① 感情を感じることが「危険」だったから

子どもの頃、感情を表現すると否定されたり、叱られたりした経験があると、
「感じると傷つく」「感情を出すと愛されない」という信念が生まれやすくなります。

たとえば、

・泣いたら「うるさい」と言われた

・怒ったら「わがままだ」と否定された

・甘えたら「面倒くさい」と突き放された

など…

そうした体験を重ねると、「感情を感じること」そのものを封じて生きるようになるのです。

幼少期にこういった経験を重ねると、その無意識レベルでの”思い込み(信念)”は、やはり強固なものになってしまうのです。。

 

② 感情を感じると“痛み”が大きすぎた

あまりにつらい出来事やショックな体験があったとき、
心は「それを感じたら壊れてしまう」と判断して感情をブロックします。

これは、心の自己防衛システムのひとつであり、
過剰なストレスから命を守るための知恵とも言えます。

 

③ 慢性的な「過剰適応」による感情の麻痺

「いい子」「優等生」「聞き分けがいい」と言われ続けた人ほど、
他人の期待に応えることを優先しすぎて、自分の気持ちがわからなくなる傾向があります。

これは、他人軸で生きることに慣れすぎた結果、自己感覚が麻痺してしまった状態とも言えるかもしれません。

 

感情が感じられないのは「不感症」ではない

クライアントさん達がおっしゃるような「感情を感じられない」状態は、「病気」や「異常」ではありません。

むしろ、それは「過剰に心が傷ついた経験があり、それ以上傷つかないように、心があなたを守ろうとしてきた反応」なのです。

なので、自分を責める必要はありません。

そして、「感情を感じる力」は取り戻せるものです。元々、人間が持っている力ですからね。心というのは、とても柔軟性に満ちています。

大切なのは、感情を再び感じられるようになるには“安全なプロセス”が必要だということです。

 

「心の麻痺」から感情を取り戻す3つのヒント

① 「感じられない自分」にOKを出す

まずは、「感じられないことが悪いことではない」と認めてあげましょう。

「もっと感じなきゃ」「涙を流さなきゃ」なんて思う必要はありません。

感情って、ほんと人それぞれです。

みんなそれぞれに、得意な感情、苦手な感情があるものです。感情が深めな人も、あっさり軽めな人もいるものです。

ぜんぜん問題ではなく、普通に社会生活や人付き合いをしている人達が、です。

「急がなくて、大丈夫」

「自分は、自分なりの感じ方を取り戻せば、大丈夫」

そう自分に声をかけることは、大切なことです。

 

なにかのお手本を目指して、無理矢理に自分の感情を変えるようなことは、ほんとやってはいけません。

逆に余計しんどくなってしまいます。。

 

② 身体感覚を通じて“感情”に近づいていく

言葉にならない感情は、まず「体の感覚」として現れることがあります。

・胸がつまる
・呼吸が浅くなる
・胃が重くなる

そうした感覚に注意を向ける習慣を作っていくと、少しずつ感情とつながりやすくなります。

 

③ 安全な関係性の中で、少しずつ表現していく

感情が再び動き出すには、安心して“ありのままに、感じるがままに、感じてもいい”と思えることが必要です。

最初の回復段階では、まずは、正しい感情の知識を持つ専門家とともに進める方が安全だと思います。

一般の方全員が「感情についての知識」を持っているわけではありませんので。

親世代も、私たち世代(昭和50年代生まれ)も、子どもの頃、学校でも習ってないですしね。

こちらの心理カウンセリング/コーチングでも、あなたの心のペースに寄り添いながら、感情と少しずつ出会っていくことが可能です。

 

しっかり自分と向き合いたい方へ|サポートのご案内

まずは話して整理してみたい方へ

初回体験カウンセリングでは、「何を感じているのかわからない」状態からでも、安心してお話しいただけます。

 

「感じられる心」をしっかり取り戻したい方へ

継続セッションでは、長年抑えてきた感情、シャットダウンされた心の扉を、丁寧に少しずつ開いていくプロセスを共に歩みます。

そんな大がかりな怖いようなことはしません。シンプルなワーク(心理療法)を重ねていきます。

 

感情を感じられないあなたへ—それは「あなたのせい」ではありません

感情が動かない、涙が出ない、自分が何を思っているかわからない…。

それは、あなたがずっとがんばってきた証だと思います。

感情を感じられなかった時間が長いほど、心は大切に守ってくれています。

でも、あなたの中にはちゃんと「感じる力」があります。

焦らず、責めず、少しずつでも、その力を取り戻していきましょう。

 

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