感情がわからない・感じられないあなたへ|“心の麻痺”の背景とは
何を感じているのかわからない。
泣きたいはずなのに涙が出ない。
嬉しいことがあっても、心が動かない。
そんな「感情が感じられない」状態に、戸惑いや不安を抱えていませんか?
まるで心が空っぽになったような感覚——。
それは決して「あなたがおかしい」からではありません。
この記事では、
- 感情がわからなくなる心理的なメカニズム
- その背後にある「心の麻痺」とは何か
- 再び感情を感じるためのやさしいアプローチ
を、共感的かつ専門的にご紹介していきます。
「感情がない」と感じてしまう瞬間とは
「感情がわからない」という悩みには、いくつかの特徴があります。
- 何が悲しいのか、何が嬉しいのか説明できない
- 自分の気持ちを聞かれると、戸惑ってしまう
- 過去のつらい出来事を語るときも、淡々としてしまう
- 感情が湧き上がってこないことに、罪悪感や不安がある
こうした状態は、“心が止まっている”のではなく、“心を止めざるを得なかった”と考えることができます。
その背景には、心を守るための「感情のシャットダウン」=防衛反応があるのです。
なぜ感情を感じられなくなるのか?
① 感情を感じることが「危険」だったから
子どもの頃、感情を表現すると否定されたり、叱られたりした経験があると、
「感じると傷つく」「感情を出すと愛されない」という信念が生まれやすくなります。
たとえば:
- 泣いたら「うるさい」と言われた
- 怒ったら「わがままだ」と否定された
- 甘えたら「面倒くさい」と突き放された
そうした体験を重ねると、「感じること」そのものを封じて生きるようになるのです。
② 感情を感じると“痛み”が大きすぎた
あまりにつらい出来事やショックな体験があったとき、
心は「それを感じたら壊れてしまう」と判断して感情をブロックします。
これは、心の自己防衛システムのひとつであり、
過剰なストレスから命を守るための知恵とも言えます。
③ 慢性的な「過剰適応」による感情の麻痺
「いい子」「優等生」「聞き分けがいい」と言われ続けた人ほど、
他人の期待に応えることを優先しすぎて、自分の気持ちがわからなくなる傾向があります。
これは、他人軸で生きることに慣れすぎた結果、自己感覚が麻痺してしまう状態とも言えます。
感情が感じられないのは「不感症」ではない
感情を感じられない状態は、「心の病気」や「異常」ではありません。
むしろ、それは「過剰に傷ついた心を守ってきた証」です。
だからこそ、責める必要はありません。
大切なのは、感情を再び感じられるようになるには“安全なプロセス”が必要だということです。
「心の麻痺」から感情を取り戻す3つのヒント
① 「感じられない自分」にOKを出す
まずは、「感じられないことが悪いことではない」と認めてあげましょう。
「もっと感じなきゃ」「涙を流さなきゃ」ではなく、
「今は、まだわからなくても大丈夫」
——そう自分に声をかけることが、再接続への第一歩です。
② 身体感覚を通じて“感情”に近づいていく
言葉にならない感情は、まず「体の感覚」として現れることがあります。
・胸がつまる
・呼吸が浅くなる
・胃が重くなる
そうした感覚に注意を向けながら、
「この感じは、どんな気持ちか?」と探っていくと、少しずつ感情とつながりやすくなります。
③ 安全な関係性の中で、少しずつ表現していく
感情が再び動き出すには、安心して“感じてもいい”と思える環境が必要です。
心理カウンセリングでは、あなたの心のペースに寄り添いながら、
感じられない感情と少しずつ出会っていくことが可能です。
しっかり自分と向き合いたい方へ|サポートのご案内
STEP1:まずは「感情のしくみ」を知ることから
無料メール講座では、感情・心のクセ・防衛反応についてやさしく解説しています。
STEP2:「わからないままでもいい」から話してみたい
初回お試しカウンセリングでは、「何を感じているのかわからない」状態からでも、安心してお話しいただけます。
STEP3:「感じられる心」を取り戻したい方へ
継続セッションでは、長年抑えてきた感情、シャットダウンされた心の扉を、やさしく少しずつ開いていくプロセスを共に歩みます。
感情を感じられないあなたへ——それは「あなたのせい」ではありません
感情が動かない、涙が出ない、自分が何を思っているかわからない——。
それは、あなたがずっとがんばってきた証です。
感じられなかった時間が長いほど、心はゆっくりとしか戻ってこないかもしれません。
でも、あなたの中にはちゃんと「感じる力」があります。
焦らず、責めず、
少しずつその力を取り戻していきましょう。